教授からのメッセージ

皮膚科医を志す君たちへ 2015

 群馬大学大学院医学系研究科皮膚病態学教室では,水疱症,乾癬,アトピー性皮膚炎などの皮膚科特有の疾患ばかりでなく,全身性エリテマトーデス,強皮症,皮膚筋炎,血管炎などの自己免疫性リウマチ性疾患(膠原病),悪性黒色腫などの皮膚悪性腫瘍や皮膚原発の悪性リンパ腫などの多岐に亘る疾患の診断と治療を行っています.専門医を取得するまでの期間に経験できる疾患の種類と患者数は日本のトップ5に入ることは間違いありません.常時,20名以上の患者さんが入院されています.


 皮膚科医にとってありふれた疾患と言えば「湿疹」「水虫」が浮かぶでしょう.実際,開業した場合や一般病院勤務の場合には,診断も治療もやさしい疾患が外来患者の8割以上を占めます.もちろん,ありふれた疾患を正しく診断し治療できることは不可欠ですが,これは必要最低限のレベルです.私たちの教室では,膠原病や悪性リンパ腫の全身的治療や皮膚悪性腫瘍に対する外科的あるいは形成外科的治療,薬物療法をも習得した皮膚科医の育成を目指しています.また,皮膚病理組織診断の修得も必須と考えています.臨床写真と病理標本を提示するカンファレンスを毎週火曜日に行い,診断能力の向上に努めています.臨床診断,病理診断,治療,これらを適切に遂行できる3拍子揃った皮膚科医を育成します.5年以上在籍した教室員のほぼ全員が皮膚科専門医試験に1回で合格しています.


 臨床系の教室ですので,まず臨床能力の育成・向上を最優先しています.そして,各教室員は個人の適性や能力,将来の希望などを総合的に考えながら大学と関連病院,あるいは大学院進学などの道を歩んでいます.専門医取得後は教育・研究を担当する大学のスタッフとして残るか,あるいは関連病院で勤務医として第一線で働くかをスタッフと相談しながら各自が選択していきます.当科は約半数が女性医師です.これまで,育児中も臨床の場から完全に離れることなく,それぞれのライフスタイルに合わせた勤務形態をとって活躍していることは大きな誇りです.


 臨床に携わっていると「医学には未解決の問題が山積している」ことを実感します.未解決の課題を1つでも解決しようとする気概が湧いてきたら大学院進学を考えてください.生涯のうちで研究に没頭し,じっくりと考える習慣を持つことが,必ず臨床にも役立つと思います.


 教室員の出身大学は様々です.講師4名のうち2名は群馬大学,他の2名は富山大学,長崎大学です.助教は群馬大学2名,杏林大学と滋賀医科大学各1名です.医員,研修医は群馬大学,東京女子医大,杏林大学,金沢医大,自治医大,東北大学,三重大学と多彩です.教室のモットーは「機会均等,評価は厳密に」です.皮膚科学を存分に学びたいと思う方は是非一度教室見学においでください.気に入ったら,仲間となって患者さんのためにがんばりましょう.


                                             群馬大学大学院医学系研究科皮膚科学 石川 治


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