昭和19年山碕順先生が初代教授として群馬大学に着任し、当講座はスタートした。
その後昭和47年に石川英一先生が第2代教授として着任した。石川英一教授は全身性強皮症の診療、研究をライフワークとし、膠原病についての診療・研究の礎を築いた。
平成4年、第3代教授に就任した宮地良樹教授は、従来からの膠原病診療、および研究に加え、皮膚アレルギー、皮膚外科の診療、研究を大きく推進させた。
宮地教授が京都大学医学部皮膚科(現京都大学大学院医学研究科皮膚生命科学講座皮膚科学分野)教授として転出した後、当時助教授の石川治先生が平成11年第4代教授に昇任した。石川治教授は膠原病診療を始めとして幅広い分野の診療領域を大きく発展させ、数多くの研究成果を国内外に発信してきた。さらに、平成18年度から4年間附属病院長をつとめ、平成23年度からは副学長(教育・国際交流担当)として大学運営にも従事した。2017年4月には石川教授の薫陶を受けた天野博雄講師(当時)が岩手医科大学皮膚科学教室の主任教授として栄転した。そして、2020年10月から、当時教室の准教授を務めていた茂木精一郎先生が第5代教授に就任し、現在に至っている。さらに2021年4月に清水 晶講師(当時)が金沢医科大学皮膚科学教室の主任教授として栄転した。
皮膚科学教室では、これまでの諸先輩方が築いていただいた伝統を引き継ぎ、さらに発展させることを目指しており、医療安全に十分に注意しながら、多岐にわたる内科的・外科的皮膚疾患を診断、治療し、患者さんに最新・最適な医療を提供できるよう教室員一丸となって日々励んでいる。また、様々な皮膚疾患を診療することのできる次世代医師の育成にも努めている。群馬県や近隣地域の地域医療を充実、発展させるために、地域の基幹病院や開業医の先生方との連携に重点を置いている。研究も精力的に行っており、近年は細胞生物学、分子生物学など最新の知見や技術を積極的に取り入れ、日本ではトップレベルの研究成果を世界に発信し続けている。基礎研究だけではなく臨床研究にも力を入れ、患者さんの治療に還元できる成果をあげることを教室の目標としている。